よく尋ねられることがあります。「なぜ、白なの」と。
私の作品の多くは、白を基調にしています。
白は、何にでもなれる色。
白は、リセットの色。
そして、自分の心と静かに向き合うための色。
静寂の白に刻まれる陰影は、
時間の移ろいとともに表情を変えながら、
ゆっくりと心をほどいてくれる、そう信じているからです。
色を足すことは簡単です。
だけど、色を持たないことで初めて見えてくる陰影がある。白であることは、何かを削ぎ落とした結果ではなく、光と影がもっとも雄弁に語れる場所を選んだ、という感覚に近いかもしれません。
この先も、白を基調とした作品をつくり続けると思います。それは、見る方一人ひとりが、自分自身の心と静かに向き合える余白を、白の中に見つけてもらいたいからです。